ジノテフラン農薬蜜蜂影響評価書(案):条件付きで蜂群への影響懸念なし、意見11/13締切
原文のタイトル: 「ジノテフラン農薬蜜蜂影響評価書(案)」についての意見・情報の募集について
原文を開くAIによる要約
- 農林水産省は、殺虫成分ジノテフランのミツバチへの影響評価書案について、2026年11月13日まで意見を募集している
- 案は2026年9月10日に農業資材審議会の農薬蜜蜂影響評価部会で了承された。対象は93製剤
- 閉鎖系施設に限る、開花期終了後に限るなどの使用条件を付ければ、蜂群への影響は懸念されないとの結論
- 稲への散布(無人航空機・空中散布を含む)は、米国でのトンネル試験をもとに蜂群への影響は懸念されないと評価
- 意見はe-Govか郵送で提出する。郵送も締切日必着。電話では受け付けず、個別の回答もない
重要な日付
- 2022年12月14日(水)農業資材審議会への諮問
- 2026年9月10日(木)第22回農薬蜜蜂影響評価部会で評価書案を了承
- 2026年10月15日(木)意見募集の開始(案の公示日)
- 2026年11月13日(金)意見募集の締切(23時59分、郵送も必着)
解説
背景
農薬取締法第39条第1項により、農林水産大臣は農薬の登録や変更の登録をする際、農業資材審議会の意見を聴くことになっています。このうち、農薬がミツバチに与える影響については、専門家で構成する農業資材審議会農薬分科会農薬蜜蜂影響評価部会で検討します。ジノテフランは、昆虫の神経の受容体(ニコチン性アセチルコリン受容体)に作用して殺虫効果を示す成分です。評価書案によると、2022年12月14日に審議会へ諮問され、部会の第11回、第19回、第21回の審議を経て、2026年9月10日の第22回で案が了承されました。申請者は三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社です。評価に使う公表文献については、2024年5月9日から6月7日に情報募集が行われています。今回の意見募集は行政手続法に基づくものではない任意の手続です。農林水産省消費・安全局は、寄せられた意見を考慮したうえで案を決定するとしています。
何が決まった・変わるのか
評価書案は、ジノテフランを含む93製剤の使い方ごとに、ミツバチが農薬にさらされる量を見積もり、毒性の強さと比べて評価しています。毒性の目安(ミツバチの半数が死ぬ量)は、成虫の体に付いた場合が1匹あたり0.062マイクログラム、1回口にした場合が0.013マイクログラム、10日間続けて口にした場合が1日0.010マイクログラム、幼虫が3.3マイクログラムとされました。成虫の値が基準を下回るため、注意事項が必要とされています。エアゾル剤など一度に大量に使わない製剤や、キャベツなど開花前に収穫する作物は、ミツバチがさらされないと整理されました。そのほかの多くの使い方には、「閉鎖系施設栽培での使用に限る」「開花期終了後の使用に限る」などの被害防止方法を課します。きゅうりやピーマンなどの土壌処理には「10アールあたり1.1kgを超える場合は閉鎖系施設栽培での使用に限る」(一部のピーマンは5.5kg)という量の条件も付きます。こうした条件のもとで、評価した使い方について蜂群への影響は懸念されないという結論になっています。
誰に関係するか
ジノテフランを含む農薬を使う農業者に関係します。対象は稲、野菜、果樹、花き、樹木など幅広い作物です。案が決まると、使い方によっては「閉鎖系施設栽培に限る」「開花期終了後に限る」などの条件を守る必要があります。対象製剤には、複合肥料に殺虫成分を加えた製品も含まれます。周辺で農薬が使われる養蜂関係者や、製剤を製造・販売する事業者にも関係します。条件がいつから製品の表示に反映されるのかは、資料には記載がありません。
運営者コメント
懸念される点・課題
帰巣飛翔や嗅覚学習などの行動異常を扱った文献5報は、蜂群への悪影響との因果関係を示す知見がないとして、毒性の値の検討には使われていません。わさびの評価は、科の異なるかぼちゃの残留データで代用しています。トンネル試験1では、トンネル内の死虫数が陰性対照区より統計的に有意に多く(平均140頭と2.1頭)、訪花数も有意に少ない結果でした。一方で、死虫率が10%以下で蜂群の大きさにも有意差がないとして「影響なし」と整理されており、この判断の根拠は丁寧に確かめる余地があります。
注目点・留意点
今回の結論は、「閉鎖系施設栽培に限る」「開花期終了後に限る」といった被害防止方法が守られることが前提です。これらの条件がいつから製品の表示や使用方法に反映されるのかは、資料には記載がありません。評価書自身も、行動異常に関する国内外の新たな科学的知見の把握に引き続き努める必要があるとしています。案は寄せられた意見を考慮して決定されるため、最終版で内容が変わるかどうかにも注目が必要です。
よくある質問
ジノテフランとはどのような農薬ですか?
昆虫の神経にあるニコチン性アセチルコリン受容体に作用し、神経の伝達を妨げて殺虫効果を示す成分です。評価の対象は粒剤、水溶剤、粉剤、液剤などの93製剤で、殺虫成分を含む複合肥料も含まれます。海外では2004年に米国で登録され、資料によれば2023年時点で南北アメリカ、アジア、中東などの国々でも登録されています。
この評価でジノテフランの使用が禁止されるのですか?
資料には、使用を禁止するという記載はありません。示されているのは、使い方ごとに「閉鎖系施設栽培での使用に限る」「開花期終了後の使用に限る」などの被害防止方法を課し、その条件のもとで蜂群への影響は懸念されないとする評価です。
使い方の条件はいつから変わりますか?
資料には記載がありません。資料にあるのは、寄せられた意見を考慮したうえで案を決定するという説明までです。
意見はどのように出せばよいですか?
e-Govの意見入力フォームから送るか、〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1 農林水産省消費・安全局農産安全管理課農薬対策室へ郵送します。受付は2026年11月13日までで、郵送も締切日必着です。日本語に限られ、氏名、住所、連絡先の記入が必要です。電話では受け付けず、個別の回答もありません。意見は個人情報を除いて公開される可能性があります。
評価に使われたミツバチの試験はどこで行われたのですか?
花粉や花蜜への残留試験は、日本国内(茨城県、高知県、宮崎県、長野県)で行われました。稲への散布の影響を見るトンネル試験(網で覆った区画で蜂群を飼う試験)は、米国のカリフォルニア州と、ジョージア州およびノースカロライナ州で行われています。試験に使われたのはセイヨウミツバチです。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/15 20:08)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
毒性の強さ、花粉や花蜜への残留量、使い方ごとの見積もりを数値で示し、どの使い方にどの条件を付けるかを一覧で明らかにしている点は評価できます。農業者や養蜂関係者が自分で確かめやすくなります。申請者の試験だけでなく、2124報の公表文献を検索し、信頼性を確認できた文献を毒性の値に取り入れています。2024年に文献の情報募集を行った経緯も示されており、透明性の確保につながっています。