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2026年9月28日(月)発表

関東のマンション大規模修繕工事の受注調整に排除措置命令、37社に課徴金16億3788万円

原文のタイトル: 関東地区所在のマンションの管理組合が設計コンサル業者に委託して発注する大規模修繕工事の施工業者らに対する排除措置命令及び課徴金納付命令等について

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AIによる要約

  • 公正取引委員会は2026年9月28日、関東のマンション大規模修繕工事の受注調整で排除措置命令と課徴金納付命令を出した
  • 対象は、管理組合が設計コンサル業者2社(リノシスコーポレーション、翔設計)に業務を委託して発注した工事
  • 違反事業者は実数42社。排除措置命令は実数38社、課徴金納付命令は実数37社で、課徴金は総額16億3788万円
  • コンサル業者が受注予定の施工業者を決め、他社は協力。受注業者は契約価格の5%を目安にコンサル業者へ支払っていた
  • 課徴金の納付期限は2027年4月30日。公取委は業界3団体に、手数料に関する資料を会員へ周知するよう申し入れた

重要な日付

  • 2021年9月27日(月)リノシスコーポレーション関係の違反行為が遅くともこの日以降に行われていたと認定
  • 2021年11月16日(火)翔設計関係の違反行為が遅くともこの日以降に行われていたと認定
  • 2026年9月28日(月)排除措置命令・課徴金納付命令の実施と公表
  • 2027年4月30日(金)課徴金の納付期限

解説

背景

マンションの大規模修繕工事とは、管理組合が計画的に発注する修繕工事のうち、外壁全面に足場を組むなどの仮設工事を伴うものです。管理組合は発注にあたり、建物の劣化調査、見積りを取るための設計図書の作成、施工業者選びの補助、工事監理などを「設計コンサル業者」に委託することがあります。今回の件では、関東地区(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)で、管理組合がリノシスコーポレーションまたは翔設計に設計コンサル業務を委託して発注した工事について、コンサル業者と施工業者が以前から受注に関する調整をしていたと認定されました。違反行為の開始時期は、リノシスコーポレーションの関係が遅くとも2021年9月27日以降、翔設計の関係が遅くとも同年11月16日以降とされています。公正取引委員会がいつ調査を始めたかなどの経緯は、資料には記載がありません。担当は公正取引委員会事務総局審査局第四審査です。

何が決まった・変わるのか

公正取引委員会は、今回の行為が独占禁止法第3条の「不当な取引制限の禁止」(いわゆる談合やカルテルの禁止)に違反すると判断しました。認定された手口は次のとおりです。工事ごとに、コンサル業者と協力関係を結んだ施工業者1社を「受注予定者」とします。受注予定者はコンサル業者と協議するなどして、見積りに参加する各社が出す価格を決めます。他の施工業者は、連絡を受けた価格で見積りを出すか、見積りに参加しません。コンサル業者は、管理組合が決める発注予定金額(設計予算)などの情報を受注予定者側に伝えていました。 命令の内容は次のとおりです。 - 排除措置命令(違反をやめさせ、再発を防ぐための命令):実数38社が対象。違反をやめたことを取締役会で確認すること、対象工事を発注した管理組合への通知、行動指針の作成、定期的な研修などが求められています - 課徴金納付命令(違反の対象となった売上額などをもとに計算した金銭を国に納めさせる命令):実数37社が対象で、総額16億3788万円(リノシスコーポレーションの関係が9億2157万円、翔設計の関係が7億1631万円) このほか、施工業者がコンサル業者に手数料を支払っていたことを受け、業界3団体に対して、手数料に関する資料を会員に周知するよう申し入れました。

誰に関係するか

直接関係するのは、関東地区のマンションで、リノシスコーポレーションまたは翔設計に設計コンサル業務を委託して大規模修繕工事を発注した管理組合と、そのマンションの住民です。命令書の別表4に記載された工事を発注した管理組合には、命令を受けた事業者から通知することが命じられています。ただし、別表4の具体的な工事一覧は今回の公表資料には含まれていません。管理組合への返金や損害の扱いも、資料には記載がありません。これから大規模修繕を予定している管理組合は、コンサル業者と施工業者の関係や、施工業者からコンサル業者への手数料の有無に注意することが考えられます。

運営者コメント

評価できる点

施工業者選びを手伝うために管理組合から業務を任されていた設計コンサル業者も違反者と認定し、排除措置命令の対象にした点は、発注者である管理組合を守るうえで意味があります。また、個別の命令だけで終わらせず、施工業者からコンサル業者への手数料という業界の慣行についても業界団体に周知を申し入れており、再発防止に向けた取り組みとして評価できます。

懸念される点・課題

違反行為は遅くとも2021年から続いていたとされ、概要資料では、対象工事の大部分がこの違反行為によって受注されていたと書かれています。多くの管理組合が本来の競争がない状態で工事を発注していた可能性があります。一方、課徴金は国に納めるもので、管理組合が受けた不利益をどう回復するかについては資料には記載がありません。また、コンサル業者2社は課徴金納付命令の対象になっておらず、その理由も資料からは読み取れません。

注目点・留意点

今回の命令は、2社のコンサル業者が関わった工事に限られたもので、設計コンサル業者全般や業界全体が同じ状態だと示したものではありません。手数料についても、公正取引委員会は「提供される情報の内容等によっては」競争をゆがめるおそれがあるとしており、一律に違法としたわけではない点に注意が必要です。業界団体が申入れをどう受け止め、会員にどう周知していくかが今後の注目点です。

よくある質問

自分のマンションの工事が対象かどうかは、どうすれば分かりますか。

対象は、関東地区のマンションの管理組合がリノシスコーポレーションまたは翔設計に設計コンサル業務を委託して発注した大規模修繕工事です。命令書の別表4に記載された工事を発注した管理組合には、命令を受けた事業者から通知することが命じられています。ただし、別表4の具体的な工事一覧は今回の資料には含まれていません。資料に書かれている問い合わせ先は、公正取引委員会事務総局審査局第四審査(03-3581-3345)です。

払いすぎた工事代金は、管理組合に返ってくるのですか。

課徴金は国に納めるもので、管理組合に支払われるものではありません。管理組合への返金や損害賠償の扱いについては、資料には記載がありません。

設計コンサル業者2社は課徴金を払わないのですか。

違反事業者の一覧表では、リノシスコーポレーションと翔設計はどちらも排除措置命令の対象ですが、課徴金額の欄は「-」(課徴金納付命令の対象ではない)となっています。その理由は資料には記載がありません。

違反事業者の数と、命令の対象になった事業者の数が違うのはなぜですか。

一覧表の注記によると、合併で消滅した会社(旧日本ハウズイング、日装)の違反行為は合併先の会社が行ったものとして扱われ、合併先に課徴金が命じられています。解散したワイ興産は、排除措置命令の対象外ですが課徴金は命じられています。また、YKK APラクシーは課徴金減免制度(自分から違反を報告した事業者の課徴金を減らしたり免除したりする制度)により課徴金が免除され、排除措置命令の対象にもなっていません。YKK APラクシーが排除措置命令の対象外になった理由は、資料には記載がありません。

施工業者がコンサル業者に手数料を払うことは違法なのですか。

公正取引委員会は、コンサル業者から施工業者に伝えられる情報の内容などによっては、施工業者どうしの自由な競争をゆがめるおそれがあるとしています。そのうえで、別添3の資料をまとめ、業界3団体(全国マンション改修設計コンサルタント協会、マンション計画修繕施工協会、日本塗装工業会)に会員への周知を申し入れました。手数料の支払いがすべて違法かどうかや、別添3の具体的な内容は、今回の資料には記載がありません。

このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/09/28 20:04)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。