MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン、5GC連携機能追加案
原文のタイトル: 「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」改定案に対する意見募集
原文を開くAIによる要約
- 総務省がMVNOガイドラインの改定案を示し、2026年10月28日から11月26日まで意見を募集する
- MVNOが5G(SA方式)のサービスを実現するための「5GC連携機能」を、開放を促進すべき機能に加える案
- 想定される方式は「ローミング方式」と「Proxy方式」の2つ。ただし、この2つに限らないとされている
- 接続料の算定で、ネットワーク資産額比にリース資産を含め、回線数比は期首と期末の平均で出す
- 意見募集の結果を踏まえて速やかに改定する予定。改定の施行日は資料には記載がありません
重要な日付
- 2026年3月31日(火)固定資産の配賦基準の見直しに関連する文書(総基料第61号)の日付
- 2026年9月4日(金)情報通信審議会「ネットワーク環境の変化を踏まえた接続政策等の在り方」第一次答申の取りまとめ
- 2026年10月27日(火)改定案と意見募集の公表
- 2026年10月28日(水)意見募集の開始
- 2026年11月26日(木)意見提出の締切(必着、郵送は当日消印有効)
解説
背景
MVNOガイドライン(正式名「MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン」)は、総務省が平成14年6月に策定したものです。MVNOは、携帯電話会社(MNO)の無線ネットワークを借りて、多様なサービスを提供する事業者です。ガイドラインは、MVNOの参入を促すことで移動通信分野の競争を進め、より多様で安いサービスによる利用者の利益と、電波の公平で効率的な利用を図ることを目的としています。中身は、電気通信事業法と電波法がMVNOにどう適用されるかをはっきりさせるもので、新しい規制の導入を意図するものではないとされています。今回の改定案は、令和8年(2026年)9月4日に情報通信審議会がまとめた「ネットワーク環境の変化を踏まえた接続政策等の在り方」第一次答申の指摘などを踏まえ、必要な整備を行うために作られました。ガイドラインには、総務省が「開放を促進すべき機能」などを定期的に見直し、その際は意見公募などで手続の公正性と透明性の確保に努めるとも書かれています。
何が決まった・変わるのか
主な改定点は2つです。 (1)開放を促進すべき機能の見直し。「開放を促進すべき機能」とは、他の事業者から要望があり、接続や卸(他社への回線の提供)による提供が望ましいとして、事業者間の協議をさらに促す機能の一覧です。ここに、5G(SA方式)の「L2接続」に相当する機能として「5GC連携機能」を追加します。L2接続は、MVNOが自社のネットワークで利用者を認証し、IPアドレスを割り振るために必要になる場合がある接続の形です。5GC連携機能は、MVNOとMNOの5Gコアネットワーク(5GC)を5Gの標準インタフェース(SBI)でつなぎ、MVNOがMNOの5G無線網を使って5G(SA方式)のサービスを実現するための機能です。2026年10月時点で想定されている方式は2つです。1つは、MVNOが加入契約情報などを持つ設備(UDM等)を自ら持ち、独立性の高い「ローミング方式」。もう1つは、MNOのUDM等を活用し、ローミング方式より簡易かつ低コストで導入できる「Proxy方式」です。あわせて、すでに別の方法で実現し、今後もMVNOからの要望が見込まれない機能を一覧から削除します。 (2)接続料算定での固定資産の配賦基準(費用の振り分け方)の見直し。音声とデータで共用する設備の振り分けで、ネットワーク資産額比にリース資産を含めます。また、回線数比は期首と期末の回線数を平均した稼働回線数比で算出するよう整理します。
誰に関係するか
直接関係するのは、MVNO事業者と、総務大臣が指定した設備(第二種指定電気通信設備)を持つ携帯電話会社(二種指定事業者)などの通信事業者です。5G(SA方式)の機能開放や接続料の算定方法に関わるため、事業者間の協議や接続料の水準に影響する可能性があります。一般の利用者の料金やサービスがいつ、どう変わるかは、資料には記載がありません。意見の締切は11月26日(木)必着で、郵送は当日の消印まで有効です。提出方法の詳細は別紙3(意見公募要領)にあるとされていますが、今回確認した資料には含まれていません。
運営者コメント
懸念される点・課題
「開放を促進すべき機能」は事業者間の協議を後押しする位置付けです。提供が義務付けられる「アンバンドル機能」とは区別されているため、実現は協議の行方に左右されます。ガイドラインには、令和6年9月の研究会報告書で「可能な限り速やかな」機能開放が望ましいとされたことが記されていますが、実現の時期は示されていません。また、配賦基準の見直しで接続料がどの程度変わるのかや、削除される機能の具体的な影響も、概要資料からは読み取れません。
注目点・留意点
方式は「2026年10月時点」の想定とされ、この2つに限らないとも書かれているため、今後の協議で変わる可能性があります。改定は意見募集の結果を踏まえて速やかに行う予定とされていますが、確定した内容や適用時期は今後の公表を待つ必要があります。利用者としては、今回の改定案だけで、自分が使うMVNOのサービスで5G(SA方式)がいつ使えるかや、料金への影響を判断するのは難しい点に留意が必要です。
よくある質問
MVNOとはどのような事業者ですか。
ガイドラインでは、MNO(携帯電話会社)の移動通信サービスを利用するか、MNOと接続して移動通信サービスを提供する電気通信事業者で、そのサービスに使う無線局を自ら開設も運用もしていない者、と定義されています。
この改定で、MVNOのサービスでもすぐに5G(SA方式)が使えるようになりますか。
今回の改定案は、5GC連携機能を、事業者間の協議を促す「開放を促進すべき機能」に加えるものです。実際にMVNOのサービスでいつ使えるようになるかは、資料には記載がありません。
「ローミング方式」と「Proxy方式」は何が違いますか。
ローミング方式は、電話番号やIMSI(加入者識別番号)、SIM、データ通信をMVNOが提供し、音声通話の設備もMVNOが用意します。MVNOが加入者情報などを扱う設備(UDM等)を持つため、独立性が高い方式です。Proxy方式は、電話番号やIMSI、SIMをMNOが提供し、音声はMNOの設備を使います(音声卸)。MNOのUDM等を活用するため、ローミング方式より簡易かつ低コストで導入できるとされています。どちらも回線ごとの帯域制御はMVNOが行います。
意見はいつまでに、どうやって出せばよいですか。
期間は2026年10月28日(水)から11月26日(木)までで、締切日必着です。郵送は締切日の消印まで有効です。提出方法の詳細は別紙3(意見公募要領)を見るよう案内されていますが、その内容は今回確認した資料には含まれていません。
接続料の算定の見直しで、利用者の料金は変わりますか。
改定案では、音声とデータで共用する設備の費用を振り分ける基準を整理します。具体的には、ネットワーク資産額比にリース資産を含め、回線数比を期首と期末の平均で出します。ただし、それによって利用者の料金が変わるかどうかは、資料には記載がありません。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/27 20:04)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
MVNOが5G(SA方式)のサービスを提供するための機能を、ガイドラインに明記する点は評価できます。現時点で実現できるとされた2つの方式を、独立性を重視する方式と、簡易かつ低コストな方式として示したことで、事業者が自社に合う形を検討しやすくなります。接続料の算定でリース資産の扱いや回線数の数え方を整理したことも、算定の透明性と予見性を高める方向の見直しといえます。