サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク約7年ぶり改訂案、意見は12/21まで
原文のタイトル: サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク(CPSF)version 1.1(案)に対する意見公募について
原文を開くAIによる要約
- 経済産業省は、2019年に策定したCPSFを約7年ぶりに改訂する案(version 1.1)を示し、意見を募っている
- 改訂はNIST CSF 2.0など海外の動きを主に反映し、第Ⅲ部の対策要件・対策例と添付資料が中心
- AIの活用が広がることで生じる新しいリスクへの対応は、来年度以降に検討する予定とされている
- 意見は12月21日必着。e-Govのフォームか、e-Govを使えない場合はメールで、日本語か英語で出せる
- 想定読者はCISO、企業のセキュリティ担当者、機器の開発者、業界団体など。意見への個別回答はない
重要な日付
- 2019年4月18日(木)CPSF Version 1.0発行
- 2026年10月23日(金)改訂案の公示・意見の受付開始(16時0分)
- 2026年12月21日(月)意見募集の締切(必着。e-Govの受付締切日時は12月22日0時0分)
解説
背景
サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク(CPSF)は、経済産業省が2019年4月18日にVersion 1.0として出した、企業のセキュリティ対策の指針です。ネット上の空間(サイバー空間)と現実の空間(フィジカル空間)が深く結びつく「Society5.0」では、取引先や関係先のつながり(サプライチェーン)が状況に応じて組み替わるようになるため、そうした環境での対策を示すことを目的としています。 発行から約7年がたち、資料では、一部の対策要件や対策例が最新のセキュリティ事情を十分に反映できていないと説明しています。クラウドサービスの普及やIoT機器(ネットにつながる機器)の高度化でサプライチェーンが複雑になる一方、サイバー攻撃は手口が巧妙になり、組織的にもなっています。さらに、世界で広く参照されているNIST CSF(米国国立標準技術研究所のサイバーセキュリティフレームワーク)とISO/IEC 27001が改訂されました。こうした変化を受けて改訂案がまとめられました。
何が決まった・変わるのか
今回示されたのは、CPSFをversion 1.1に改める案です。資料には次の内容が書かれています。 - 改訂の範囲: 最新の主要な規格を踏まえ、第Ⅲ部「メソッド(セキュリティ対策要件と対策例集)」と添付資料を中心に見直す - 主に反映するもの: NIST CSF 2.0などの国際的な動き - 第Ⅲ部の構成: 対策要件を「統治(CPS.GV)」「識別(CPS.ID)」「防御(CPS.PR)」「検知(CPS.DE)」「対応(CPS.RS)」「復旧(CPS.RC)」の6つに分けて整理 - 意見募集の対象: 本体と添付A〜E(ユースケース、リスク源と対策要件の対応関係、対策要件ごとの対策例、海外の主要規格との対応関係、用語集)の日本語版・英語版 - 参照する規格: 本文はJIS Q 27001:2023(ISO/IEC 27001:2022)や、IPAの「制御システムのセキュリティリスク分析ガイド 第2版」(2026年)を参照 - 作成体制: 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が技術面で支援 全体の骨組みは、企業間・現実とネット・ネット内という3つの「層」と、ソシキ・ヒト・モノ・データ・プロシージャ(手順)・システムという6つの構成要素でリスクを整理する考え方です。一方、AIに関する新しいリスクへの対応は今回の改訂に含めず、来年度以降に検討するとしています。変更点の細かい一覧は別資料「CPSFの改訂概要」と変更履歴版にあり、今回の抽出テキストには含まれていません。
誰に関係するか
資料が想定読者に挙げているのは、CISO(最高情報セキュリティ責任者)、サプライチェーン管理を担う戦略・企画部門、セキュリティ担当者、情報機器や制御機器の開発・品質保証・システム構築の担当者、データ管理の担当者、業界ごとのガイドラインを作る業界団体などです。中小企業を含め、サプライチェーンに関わる事業者が参照することを前提としています。また、ネットにつながっていないと思っているシステムでも対象になり得る、と注意を促しています。意見は12月21日必着で、電話では受け付けていません。提出した意見は、氏名・住所・電話番号・メールアドレスを除き公開される可能性があります。
運営者コメント
懸念される点・課題
資料自体が認めているとおり、AIの活用拡大に伴う新しいリスクへの対応は今回の改訂に含まれず、来年度以降の検討とされています。AIの利用が急速に広がるなかで、今回の改訂版が実際の脅威にどこまで対応できるかは課題です。また、本体と添付A〜Eは分量が多く、人員や予算が限られる中小企業が内容を読み込み、自社の対策に落とし込むのは負担が大きい可能性があります。
注目点・留意点
今回の資料では、version 1.1をいつ正式に決定・発行するかは「令和X年X月XX日」とされ、決まっていません。具体的にどの対策要件がどう変わったかは、別資料の「CPSFの改訂概要」や変更履歴版で確認する必要があります。すでにVersion 1.0をもとに社内の規程や業界のガイドラインを作っている場合は、変更点を確認し、必要なら意見を出すことを検討するとよいでしょう。
よくある質問
CPSFとは何ですか。
経済産業省が2019年4月に策定した、サイバー空間と現実の空間が結びつく社会で、サプライチェーン全体の安全を確保するためのセキュリティ対策の指針です。企業間のつながり・現実とネットのつながり・ネット内のつながりという3つの層と、6つの構成要素でリスクを整理し、対策要件と対策例を示しています。
企業はCPSFに従う義務がありますか。
資料では、セキュリティ対策を行う際に「参照されること」を想定した指針と位置づけられています。今回の意見募集は法律に基づく手続きではない任意のもので、根拠となる法令の条項も示されていません。守らなかった場合の罰則などは資料には記載がありません。
version 1.1はいつから適用されますか。
改訂年月日は「令和X年X月XX日」とされており、正式な発行日や適用開始日は資料には記載がありません。意見は最終的な決定の参考にするとされています。
どうすれば意見を出せますか。
e-Govの意見提出フォームから、日本語か英語で提出します。e-Govを使えない場合は、別紙の意見提出用紙に記入し、bzl-cyber-guideline_pubcon@meti.go.jp へメールで送ります。件名は「サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク(改定案)への意見」とします。意見には該当箇所・内容・理由を書きます。締切は12月21日必着で、電話では受け付けていません。個別の回答はありません。
Version 1.0から具体的に何が変わりますか。
資料には、NIST CSF 2.0などを主に反映し、第Ⅲ部の対策要件・対策例と添付資料を中心に改訂すると書かれています。変更点の細かい一覧は、別資料「CPSFの改訂概要」と変更履歴版に載っています。今回参照した本文の抽出テキストには、個々の変更点の一覧は含まれていません。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/24 20:07)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
約7年ぶりに見直し、NIST CSF 2.0や改訂されたISO/IEC 27001など、海外で広く参照される規格との対応をあらためて整理しようとしている点は評価できます。海外の主要規格との対応表(添付D)や英語版も意見募集の対象にしており、海外の取引先に自社の対策水準を説明しやすくなることが期待されます。意見を英語で出せる点も、海外の関係者を含めて意見を集めるうえで意味があります。