労働政策審議会雇用環境・均等分科会、男性育休取得率50.9%など育児・介護休業法見直し議論
原文のタイトル: 第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会の資料を掲載しました。
原文を開くAIによる要約
- 2026年10月2日、第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開かれ、仕事と育児の両立支援などが議題となった。
- 2021年改正の育児・介護休業法には、施行後5年(2027年)を目途に見直しを検討するという規定がある。
- 男性の育児休業取得率は2025年度に50.9%となり、2025年の政府目標50%を達成した。
- ただし男性の取得期間は約6割が2週間以上3か月未満で、女性に比べて短期間の取得が多い。
- 男女雇用機会均等対策基本方針の改定案も議題とされたが、改定案の中身は資料には記載がありません。
重要な日付
- 2022年4月1日(金)職場環境の整備、個別の制度説明・意向確認の義務化、有期雇用労働者の要件緩和の施行日
- 2022年10月1日(土)産後パパ育休の新設、育児休業の分割取得の施行日
- 2023年4月1日(土)従業員1,000人超の企業への育休取得状況の公表義務の施行日
- 2025年4月1日(火)子の看護等休暇の現行制度の施行日
- 2026年10月2日(金)第92回労働政策審議会雇用環境・均等分科会の開催日(10:00〜12:00)
解説
背景
2021年(令和3年)6月9日、育児・介護休業法と雇用保険法の一部を改正する法律が公布されました。出産や育児による離職を防ぎ、男女ともに仕事と育児を両立できるようにすることが目的です。主な内容は次のとおりです。 - 子の出生直後に父親などが取りやすい「産後パパ育休」の新設 - 育児休業を2回に分けて取得できる仕組み - 妊娠・出産を申し出た労働者への個別の制度説明と取得意向の確認の義務化 - 従業員1,000人超の企業に育休取得状況の公表を義務化 - 有期雇用労働者の取得要件の緩和 これらは2022年から2023年にかけて順に施行されました。改正法の附則には、施行後5年(2027年)を目途に施行状況や男性の育休取得状況を踏まえて検討し、必要なら措置を講じるという規定があります。今回の分科会では、この見直しの検討材料として、厚生労働省雇用環境・均等局が資料を提出しました。
何が決まった・変わるのか
今回の資料は検討材料を示したもので、何かが決まったという記載はありません。「仕事と育児の両立支援に関する検討項目(案)」(資料1-2)も配付されましたが、その中身は資料には記載がありません。 示された主なデータは次のとおりです。 - 男性の育休取得率:2025年度は50.9%。99人以下の企業で伸びが大きい - 1か月以上育休を取った男性の割合(全体):2021年度35.1%から2025年度51.2%に上昇 - 2021年改正への企業の対応:約9割が「対応済み」 - 個別の制度説明・意向確認を実際に「実施した」企業:72.2% - 男性が育休を取らなかった理由:「収入を減らしたくなかった」「取りにくい雰囲気だった」が目立つ - 産後パパ育休の取得中に勤務先の仕事をした人:20.0% - 有期契約で働く人の育休取得率(2025年度):女性74.8%、男性40.4%。全体より低い - 子育てサポート企業の認定(2026年3月末):くるみん5,779社、プラチナくるみん882社、トライくるみん9社 このほか、子の看護等休暇の現行ルールや、男女雇用機会均等対策基本方針の改定案、2025年版「働く女性の実情」、2025年度雇用均等基本調査の結果も配付されました。
誰に関係するか
これから子どもが生まれる人や子育て中の人、有期契約で働く人、企業の人事・労務担当者に関係します。ただし、今回は審議会で資料が示された段階で、法改正の中身や時期は資料には記載がありません。現在の制度(産後パパ育休、育休の分割取得、子の看護等休暇など)はそのまま使えます。企業側は、個別の制度説明・意向確認や取りやすい職場づくりの措置がすでに義務になっている点に注意が必要です。今後の議論の行方は、続報で確認してください。
運営者コメント
懸念される点・課題
男性の取得率は目標の50%を超えましたが、取得期間は女性より短く、約6割が2週間以上3か月未満です。有期契約で働く男性の取得率は40.4%で、全体より低いままです。取らなかった理由には収入の減少や職場の雰囲気が挙がり、取得中に仕事をした人も2割います。数字の伸びだけでは、両立の実態が十分に改善したかは判断しにくい面があります。
注目点・留意点
今回は検討材料が示された段階で、どの点を見直すかの具体案は資料には記載がありません。今後の分科会で示される検討項目の中身や、労働者側と企業側の意見の違いが注目点です。調査には回答者数が少なく参考値とされた項目もあるため、個々の数字を読むときは対象者や回答者数も確認すると安心です。
よくある質問
育児休業の制度はすぐに変わるのですか。
今回は審議会に検討材料が示された段階です。何を・いつ変えるかは資料には記載がありません。現行の制度は引き続き利用できます。
産後パパ育休とはどんな制度ですか。
子の出生後8週間以内に、最大4週間取れる育児休業です。通常の育休とは別に取れて、2回に分けて取得できます。申出は原則として休業の2週間前までです。労使協定(会社と従業員代表との取り決め)がある場合は、本人が合意した範囲で休業中に働くこともできます。
男性の育児休業取得率はどのくらいですか。
雇用均等基本調査によると、2025年度は50.9%です。2025年の政府目標50%は達成しました。2030年の目標は85%とされています。
子の看護等休暇はどんな制度ですか。見直されるのですか。
小学校3年生修了までの子を育てる人が、年5日(子が2人以上なら10日)まで取れる休暇です。1日単位のほか、時間単位でも取れます。病気やけがの看護、予防接種、学級閉鎖、入園式・卒園式などに使えます。今回は現行の仕組みが示されましたが、見直すかどうかは資料には記載がありません。
男女雇用機会均等対策基本方針は何が変わるのですか。
改定案の概要・新旧対照表・全文が配付されたことは分かります。ただし、具体的な改定内容は資料には記載がありません。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/08 20:05)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
法の附則に定めた見直しの時期を前に、制度の施行状況を多くのデータで示している点は評価できます。男性の育休取得率だけでなく、取得期間や企業規模ごとの違い、取らなかった理由、希望どおりに取れたかどうかまで載っています。制度が「あるかどうか」だけでなく、「実際に使えているか」を確かめようとする姿勢がうかがえ、議論の土台として役立ちます。