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2026年9月18日(金)意見募集

貸付用不動産の評価通達案、相続等の前5年以内取得は通常の取引価額で評価、10月18日締切

原文のタイトル: 「貸付用不動産の評価について」の法令解釈通達(案)に対する意見公募手続の実施について

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AIによる要約

  • 国税庁が、相続税・贈与税で使う貸付用(賃貸用)不動産の評価方法を定める通達案を公表し、意見を募集しています。
  • 相続などの前5年以内に購入・新築した賃貸用不動産は、原則として相続時点などの通常の取引価額で評価します。
  • 取得価額が当時の相場並みと認められれば、取得価額を基に計算した額の80%で評価することもできます。
  • 不動産小口化商品も原則は通常の取引価額で評価し、条件を満たせば元本等相当額の90%などで評価できます。
  • 令和9年1月1日以後の相続・遺贈・贈与で取得した財産に適用する予定で、意見の締切は2026年10月18日です。

重要な日付

  • 2025年11月13日(木)政府税制調査会の専門家会合で国税庁が財産評価の問題を説明
  • 2025年12月26日(金)令和8年度税制改正大綱の閣議決定(評価方法見直しの方針)
  • 2026年9月18日(金)通達案の公示、意見の受付開始(17時)
  • 2026年10月18日(日)意見の受付締切(17時、郵便等は必着)
  • 2027年1月1日(金)この日以後の相続・遺贈・贈与で取得した財産から適用(予定)

解説

背景

相続税や贈与税では、相続税法第22条により、財産は「取得した時の時価」で評価するとされています。国税庁は具体的な計算方法を財産評価基本通達(国税庁が定める評価ルール)で示しています。賃貸用の建物やその土地(貸付用不動産)は、通達による評価額が市場価格を大きく下回ると指摘されてきました。令和7年11月13日の政府税制調査会の専門家会合では、国税庁が、21億円で購入された一棟賃貸マンションの通達評価額が4.2億円だった例などを示し、早急な見直しを求める意見が出ました。また、この差を使った相続税対策が広く宣伝されていました。通達6項(通達どおりの評価が著しく不適当な場合に、国税庁長官の指示で別に評価する規定)をめぐる訴訟も増え、関係団体からは納税者が税額を予測しやすくするよう求められていました。これらを受け、令和8年度税制改正大綱(令和7年12月26日閣議決定)で評価方法を見直す方針が示されました。

何が決まった・変わるのか

案は、貸付用不動産の評価方法を新たに定めるものです。1つ目は、相続などの時点(課税時期)から見て5年以内に、売買など対価を伴う取引で取得または新築した貸付用不動産です。相続で引き継いだものも含みます。これは原則として、課税時期の「通常の取引価額」(実際に売買される水準の価格)で評価します。ただし、取得価額が取得時点の通常の取引価額に相当すると認められれば、次の額の80%で評価できます。土地は取得価額に地価変動率を掛けた額、建物は取得価額から減価償却分を差し引いた額です。収用や交換などの税の特例を使って取得した一定の物件や、通達制定日までに新築された(建築中を含む)一定の建物は対象外です。2つ目は、不動産小口化商品(不動産特定共同事業の契約に基づく権利や、小口に分けた信託受益権など)の対象になっている不動産です。これも原則は通常の取引価額で評価します。元本等相当額が適正な価格情報に基づく場合は、元本等相当額の90%などで評価できます。適用は令和9年1月1日以後の相続・遺贈・贈与で取得した財産からです。

誰に関係するか

賃貸用の建物や土地を相続・贈与で受け取る予定の人、その財産を渡す予定の人、不動産小口化商品を持っている人や購入を考えている人、税理士や不動産・金融事業者に関係します。気をつけたいのは、「5年以内」は相続などの時点からさかのぼって数えるため、令和9年より前に購入した物件も対象になり得ることです。現在は案の段階です。通達の制定日も案では「令和8年●月●日」と空欄になっているため、最終的な内容は公表を確認する必要があります。

運営者コメント

評価できる点

これまで、評価額が市場価格とかけ離れたケースには、通達6項による個別の課税で対応してきました。今回の案では「購入から5年以内」「小口化商品」といった条件と計算方法があらかじめ文書で示されます。納税者が事前に評価額を見込みやすくなる点は評価できます。会合で示されたように、現金で贈与した場合より税負担が大幅に小さくなる例があったことを考えると、同じ価値の財産に同じような税負担を求めるという公平性の面でも意味があるといえます。

懸念される点・課題

原則とされる「通常の取引価額」を具体的にどう算定するかは、案からは読み取れません。取得価額を使う方法を選べない場合、鑑定などの手間や費用がかかる可能性があります。また、5年をさかのぼって判定するため、ルールができる前に購入した物件も対象になり得ます。除外される物件の条件や、小口化商品で評価額を選べる仕組みは複雑で、一般の人が自分で判断するのは難しいと考えられます。小口化商品では、事業者が提供する価格情報に頼る部分が大きい点も課題です。

注目点・留意点

現在は意見募集の段階で、内容は寄せられた意見を踏まえて決まるとされているため、最終版が変わる可能性があります。今回の案は法律の改正ではなく、国税庁の法令解釈通達(税法の解釈を示す国税庁内部の指示)として定められるものです。購入から5年を超えた一般の賃貸用不動産の評価がどうなるのか、通達6項が今後どう使われるのかは、資料には記載がありません。個別の判断は、最終的に確定した通達を確認してから、専門家に相談するのが安心です。

よくある質問

すでに持っている賃貸マンションも対象になりますか。

案では、令和9年1月1日以後の相続・遺贈・贈与について、その時点からさかのぼって5年以内に売買などで取得・新築した貸付用不動産が対象です。そのため、令和9年より前に購入した物件も、時期によっては対象になり得ます。一方、通達制定日までに新築(建築中を含む)された建物で、敷地を5年より前に取得していたなど一定の条件を満たすものは対象外とされています。購入から5年を超えた物件の評価方法をどうするかは、資料には記載がありません。

「通常の取引価額」はどうやって計算するのですか。

原則的な算定方法について、案に具体的な記載はありません。案で示されているのは例外的な方法です。取得価額が取得時点の相場並みと認められれば、土地は取得価額に地価変動率(路線価などの変化の割合)を掛けた額、建物は取得価額から定額法で計算した償却費を差し引いた額の、それぞれ80%で評価できるとされています。

不動産小口化商品はどう評価されますか。

原則は、対象となる不動産の通常の取引価額で評価します。元本等相当額が適正な価格情報に基づくと認められる場合は、元本等相当額の90%で評価できます。事業開始から5年以内の商品は、修正した額の95%です。さらに、専門家の意見価格や、1年以内に行われた鑑定評価額の95%が明らかなときは、それらのうち最も低い額で評価してもよいとされています。事業者の破綻などで事業の継続が難しく、価格情報もない場合は、5年以内取得の不動産と同じ方法に準じて評価します。

意見はどのように出せばよいですか。

e-Govの意見入力フォームか、郵便等で国税庁課税部資産評価企画官審査係(〒100-8978東京都千代田区霞が関3-1-1)宛てに提出します。郵便の場合は、封筒の表に「『貸付用不動産の評価について(案)』に対する意見」と書きます。意見は日本語に限られ、氏名または名称と連絡先を書き添える必要があります。締切は令和8年10月18日で、郵便等は必着です。電話での受付や、個別の回答は行わないとされています。

自宅として住んでいる家も対象になりますか。

案の対象は「貸付用不動産」で、全部または一部が貸し出されている(借家権の目的となっている)家屋と、その敷地などと定められています。貸し出していない自宅の評価がどうなるかについては、資料には記載がありません。

このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/09/24 01:13)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。