行政の時間省庁・自治体の発表を、毎日ひとまとめに
2026年9月25日(金)発表

2025年転職者実態調査、転職者がいる事業所38.2%に上昇、今後3年の採用予定63.6%

原文のタイトル: 令和7(2025)年「転職者実態調査」の結果を公表します

原文を開く

AIによる要約

  • 2025年10月1日時点で転職者がいる事業所は38.2%。前回2020年調査の33.0%から上昇した
  • 在籍するフルタイム労働者に占める転職者の割合は6.4%。前回の7.2%からやや低下した
  • 採用で重視した点は「人員構成の歪みの是正」が48.3%で最多。賃金は経験・能力・知識で決める事業所が59.2%
  • 転職者に教育訓練を実施した事業所は82.6%。前回の74.5%から増えた
  • 今後3年間に転職者を採用する予定がある事業所は63.6%で、前回の53.3%から10ポイント以上増加

重要な日付

  • 2024年10月1日(火)転職者の定義における雇用期間の始期(2025年9月30日まで)
  • 2025年9月16日(火)事業所調査の実施開始(10月17日まで)
  • 2025年10月1日(水)調査の基準日(この時点の状況を調査)
  • 2025年10月17日(金)個人調査の実施開始(12月19日まで)
  • 2026年9月25日(金)調査結果の公表

解説

背景

転職者実態調査は、転職した人の働き方や意識を、受け入れる事業所側と転職者本人の両面から把握するために厚生労働省が行っている調査です。働き手を求める企業と仕事を探す人の間のミスマッチを減らし、円滑な労働移動を進める雇用対策に役立てることを目的としています。今回は令和7(2025)年10月1日時点の状況を調べたもので、事業所調査は2025年9月16日から10月17日まで、個人調査は同年10月17日から12月19日までの期間に実施されました。対象は全国の16大産業に属し、常用労働者を5人以上雇用する事業所と、そこで働くフルタイムの転職者です。有効回答は事業所が9,154件(有効回答率52.7%)、個人が7,310人(同52.3%)でした。資料では前回の令和2(2020)年調査との比較も示されており、5年間の変化を読み取ることができます。

何が決まった・変わるのか

今回公表された結果の概要(事業所調査)の主な内容は次のとおりです。 1. 転職者の状況:一般労働者がいる事業所のうち転職者がいる事業所は38.2%で、産業別では不動産業・物品賃貸業が53.9%、情報通信業が49.0%、医療・福祉が48.8%と高くなっています。事業所規模が大きいほど割合が高く、1,000人以上では94.6%でした。一般労働者に占める転職者の割合は6.4%です。 2. 採用状況:採用で重視した事項は「人員構成の歪みの是正」が48.3%、「既存事業の拡大・強化」が39.5%。採用理由は管理的な仕事と専門的・技術的な仕事では「経験を活かし即戦力になるから」が最多(60.7%、64.1%)で、事務・販売・サービスなどの仕事では「離職者の補充のため」が最多でした。賃金決定で考慮した要素は「これまでの経験・能力・知識」が59.2%で最も多く、最も重視した要素としても38.4%で首位です。 3. 教育訓練:転職者に教育訓練を実施した事業所は82.6%。内容は計画的なOJTが79.8%、OFF-JTが64.5%、入職時のガイダンスが53.9%でした。 4. 今後の採用予定:今後3年間に転職者を採用する予定がある事業所は63.6%。そのうち「転職者を優先して採用したい」は40.0%、「新規学卒者を優先」は9.8%、「どちらとも言えない」が50.2%でした。 なお、転職後の賃金の変化や離職理由などを尋ねる個人調査の結果は、今回の資料には記載がありません。

誰に関係するか

転職を考えている人、企業の人事・採用担当者、雇用対策に関わる行政や支援機関に関係する調査です。読者が気をつけたいのは、この調査での「転職者」の定義が限定的である点です。雇用期間の定めがない、または1年以上の期間を定めて雇われたフルタイムの労働者が対象で、短時間労働者は含まれません。パートやアルバイトでの転職の実態を示すものではない点に注意が必要です。また、結果の数値は産業や事業所規模ごとの復元倍率を用いて集計した割合であり、個々の企業の状況をそのまま表すものではありません。

運営者コメント

評価できる点

転職者を受け入れる事業所側の状況を、産業別・事業所規模別に細かく示している点は評価できます。前回2020年調査との比較が添えられているため、転職者がいる事業所の割合や採用予定の増加、教育訓練の実施率の上昇といった5年間の変化が読み取れます。転職者の採用理由を職種ごとに分けて集計しており、即戦力を求める職種と欠員補充が中心の職種の違いが分かる構成になっている点も、転職を考える人にとって参考になる情報です。

懸念される点・課題

有効回答率は事業所調査52.7%、個人調査52.3%で、回答しなかった事業所や労働者の状況が反映されていない可能性があります。事業所の構成は5〜29人規模が82.7%を占めており、全体の数値は小規模事業所の傾向に影響されやすい点にも留意が必要です。また、転職者の定義がフルタイムかつ無期または1年以上の有期雇用に限られるため、短時間労働者を含めた転職全体の実態は把握できません。転職後の賃金や労働時間の変化を尋ねる個人調査の結果は、今回の資料には記載がなく、転職者本人から見た実態は本資料だけでは分かりません。

注目点・留意点

今後3年間に転職者を採用する予定がある事業所が63.6%に達しており、企業側の中途採用への意欲がどこまで実際の採用につながるかが注目点です。採用で重視した事項では「人員構成の歪みの是正」が最多で、年齢構成の偏りを転職者で補おうとする動きがうかがえますが、これが転職者の待遇にどう反映されるかは本資料からは読み取れません。読者が判断する際は、調査項目に含まれる個人調査の結果(賃金の変化、離職理由、満足度など)と合わせて見ることが望ましく、公表され次第確認することをおすすめします。

よくある質問

この調査での「転職者」とはどのような人ですか?

雇用期間の定めがない、または1年以上の雇用期間を定めて雇われたフルタイムの労働者(短時間労働者を除く)のうち、その事業所に雇われる前の1年間に他の企業で雇用された経験があり、2024年10月1日から2025年9月30日の間に雇用された人を指します。移籍出向も含まれます。学生アルバイトや1か月未満の臨時的な仕事だけの経験は含まれません。

転職者の賃金はどのように決められていますか?

転職者がいる事業所が賃金決定で考慮した要素(複数回答)は、「これまでの経験・能力・知識」が59.2%で最も多く、次いで「年齢」が35.3%、「賃金の世間相場」が34.2%でした。最も重視した要素としても「これまでの経験・能力・知識」が38.4%で首位です。産業別では情報通信業で経験・能力・知識を考慮した割合が81.3%と最も高く、年齢は製造業が52.4%と最も高くなっています。

転職すると賃金は上がるのでしょうか?

個人調査の項目には「直前の勤め先と比べた平均的な1か月当たりの賃金総額の変化状況」が含まれていますが、今回の資料にはその集計結果の記載がありません。この点は本資料からは分かりません。

企業は今後も転職者を採用する意向がありますか?

今後3年間に「転職者を採用する予定がある」事業所は63.6%で、前回2020年調査の53.3%から増えています。産業別では情報通信業が72.6%、建設業が70.9%、運輸業・郵便業が69.4%と高く、事業所規模が大きいほど割合が高くなっています。採用予定がある事業所のうち、転職者を新規学卒者より優先したいのは40.0%、新規学卒者を優先したいのは9.8%、どちらとも言えないが50.2%でした。

転職先で教育訓練は受けられますか?

転職者がいる事業所のうち、転職者に教育訓練を実施した事業所は82.6%でした。実施した内容(複数回答)は、日常の業務に就きながら行う計画的なOJTが79.8%、通常の仕事を一時的に離れて行うOFF-JTが64.5%、入職時のガイダンスが53.9%です。事業所規模が大きいほど実施率が高く、1,000人以上では97.5%、5〜29人では79.8%でした。

このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/09/26 20:02)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。