最近の歯科医療費(電算処理分)の動向 令和8年6月は前年同月比9.4%増、全都道府県で増加
原文のタイトル: 最近の歯科医療費(電算処理分)の動向 令和8年度6月号
原文を開くAIによる要約
- 令和8年6月の歯科医療費は3,228億円で前年同月比9.4%増。5月の1.0%増、4月の3.8%増より伸びが大きい
- 受診延日数は3.1%増、1日当たり医療費は6.1%増(9.2千円)。レセプト件数は4.0%増
- 制度別では被用者保険と後期高齢者医療制度が10.2%増、国民健康保険が6.4%増、公費が8.2%増
- 都道府県別では島根県の14.5%増が最大、沖縄県の6.6%増が最小で、すべての都道府県で増えた
- 年齢別では100歳以上が18.6%増で最大、80歳以上85歳未満が1.5%増で最小だった
重要な日付
- 2026年10月30日(金)令和8年度6月号の公表日
解説
背景
厚生労働省(担当は保険局調査課)は、歯科医療費の動きを早くつかむために、医療機関が保険者に出す診療報酬の請求明細書(レセプト)のうち、電子的に処理されたもの(電算処理分)を毎月集計し、「最近の歯科医療費(電算処理分)の動向」(歯科MEDIAS)として公表しています。今回の資料は令和8年度6月号で、令和8年6月分の集計結果をまとめたものです。資料によると、歯科医療費は年度ごとに増えており、令和6年度は3兆3,354億円(前年度比4.2%増)、令和7年度は3兆4,699億円(同4.0%増)でした。令和8年度に入ってからは、4月から6月の合計が9,077億円で、前年同期比4.8%増となっています。集計の対象は電算処理分に限られるため、すべてのレセプトを集計した数値ではない点に注意が必要です。
何が決まった・変わるのか
この資料は制度を変更するものではなく、歯科医療費の集計結果を示したものです。令和8年6月の歯科医療費は3,228億円で、前年同月の2,951億円から9.4%増えました。内訳を見ると、受診延日数(患者が受診した日数の合計)は3,502万日で3.1%増、1日当たり医療費は9.2千円で6.1%増、レセプト件数は2,310万件で4.0%増でした。1件当たり日数は1.5日で0.8%減です。制度別では、被用者保険(会社員や公務員などが入る健康保険)が10.2%増、国民健康保険が6.4%増、後期高齢者医療制度が10.2%増、公費が8.2%増でした。医療機関の種類別では、歯科病院が9.3%増、歯科診療所が9.4%増でした。診療所のうち法人診療所は12.7%増、個人診療所は6.6%増です。病気の種類別では、歯周炎等が9.8%増、歯肉炎が10.6%増、う蝕(むし歯)が7.6%増、補綴関係(入れ歯やかぶせ物など、歯を補うもの)が4.2%増でした。診療内容別では、検査・病理診断が11.0%増、初診が2.8%増でした。歯科用貴金属のうち歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)は26.3%増でした。
誰に関係するか
歯科を受診する人、健康保険組合や市町村などの保険者、歯科医療機関、医療費の動向を調べる自治体や研究者に関係します。この資料は統計の公表で、窓口での自己負担や診療報酬の変更については資料には記載がありません。また、6月に伸びが大きくなった理由も資料には記載がありません。1か月だけで見ると上下に動くことがあるので(5月は1.0%増)、4月から6月の合計(4.8%増)や年度ごとの数値もあわせて見ることをおすすめします。
運営者コメント
懸念される点・課題
令和8年6月の伸び率9.4%は、4月の3.8%や5月の1.0%と比べて大きいですが、資料には理由の説明がありません。伸びの大きな部分は1日当たり医療費(6.1%増)によるもので、受診延日数の伸び(3.1%増)を上回っています。歯科鋳造用金銀パラジウム合金の26.3%増についても背景は書かれていません。数値だけでは読者が原因を判断しにくく、医療保険の財政への影響を考えるうえでも説明の不足は課題といえます。
注目点・留意点
集計の対象は電算処理分のレセプトに限られ、すべての歯科医療費を表すものではありません。月ごとの数値は大きく動くことがあるため、6月だけで傾向を判断せず、4月から6月の合計(4.8%増)や過去の年度の推移とあわせて見ることが大切です。今後、7月以降の数値で伸びが続くかどうか、また1日当たり医療費の伸びがどの診療内容によるものかが注目点です。
よくある質問
「電算処理分」とはどういう意味ですか。
医療機関が保険者に出す請求明細書(レセプト)のうち、電子的に処理されたものだけを集計したという意味です。すべてのレセプトを集計した数値ではありません。資料の目次には「全数との比較」の参考表(33ページ)がありますが、今回確認したテキストにはその数値は含まれていませんでした。
なぜ6月に歯科医療費が大きく伸びたのですか。
理由については資料には記載がありません。数値で見ると、6月は前年同月比9.4%増で、4月は3.8%増、5月は1.0%増でした。4月から6月の合計では4.8%増です。
この結果で、歯科の窓口負担は変わりますか。
この資料は医療費の集計結果を示すもので、窓口負担や制度の変更については資料には記載がありません。
自分の住む都道府県の数値は分かりますか。
資料には都道府県別の表があります。6月の伸び率は島根県の14.5%増が最大、沖縄県の6.6%増が最小でした。金額では、例えば東京都が6月に390億円で、4月から6月の合計は全国の12.2%を占めています。各都道府県の詳しい数値は公表元の資料で確認できます。
ここでいう歯科医療費には自己負担分も含まれますか。
今回確認した資料の範囲では、医療費に患者の自己負担分が含まれるかどうかの定義は記載がありません。公表元の資料や厚生労働省のホームページで確認することをおすすめします。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/11/03 20:06)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
レセプトの電子データを使い、毎月の歯科医療費を早い段階で公表している点は評価できます。制度別、医療機関の種類別、都道府県別、年齢別、病気の種類別、診療内容別、歯科用貴金属別と、多くの切り口で集計されているため、どこで医療費が伸びているかを読者が自分で確かめられます。受診日数と1日当たり医療費に分けて示しているので、受診が増えたのか、1回あたりの費用が増えたのかを区別して見られるのも利点です。