男女雇用機会均等対策基本方針を全面改正へ、12月下旬告示予定・意見は11月7日まで
原文のタイトル: 「男女雇用機会均等対策基本方針(案)」に関する意見の募集について
原文を開くAIによる要約
- 厚生労働省が男女雇用機会均等法に基づく基本方針の全面改正案を公表し、令和8年11月7日まで意見を募集しています。
- 令和7年の法改正と、女性活躍推進法の期限が10年間延長されたことを受けた見直しです。告示は令和8年12月下旬の予定です。
- 男性の所定内給与を100とした女性の割合が76.6であるなど、実際の男女差が残っているとし、実質的な機会均等をめざします。
- ハラスメント対策などで必要な措置を取らない事業主には、企業名の公表を含む行政指導で対応するとしています。
- 意見はe-Gov、メール、郵送で受け付けます。電話では受け付けず、個別の回答もしないとしています。
重要な日付
- 2026年10月9日(金)案の公示・意見の受付開始(15時0分から)
- 2026年11月7日(土)意見の受付締切(23時59分、必着)
解説
背景
男女雇用機会均等法第4条第1項は、雇用の場で男女の機会と待遇を等しく確保するための施策について、厚生労働大臣がその基本となる方針を定めると規定しています。この方針はおおむね5年ごとに見直されてきました。令和5年に告示された第4次の方針では「変更の必要性があると判断した場合は、見直すこと」とされています。その後、令和7年6月の法改正(令和7年法律第63号)で均等法が改正され、女性活躍推進法の有効期限も10年間延長されました。これらを受けて、方針の全部を改正することになりました。案では、均等法の施行から40年が経って法制度の整備は進んだものの、勤続年数や管理職に占める女性の割合など、実際の男女差は残っていると整理しています。なお、今回の意見募集は行政手続法に基づくものではなく、任意で行われています。
何が決まった・変わるのか
案は大きく2つの部分に分かれています。前半では、働く男女の現状をデータで示しています。たとえば、令和7年の女性の雇用者数は2,879万人で、雇用者全体の46.5%を占めます。男性の所定内給与を100とした女性の割合は76.6です。令和7年度の調査では、男性の育児休業取得率は50.9%でした。後半では施策の基本的な考え方として、法律上の機会均等に加えて「実質上の機会均等」をめざすとしています。主な施策は次のとおりです。(1)性別による差別や、妊娠・出産などを理由とする不利益な扱いへの迅速な行政指導。(2)令和8年10月に義務化された、カスタマーハラスメント(顧客などからの著しい迷惑行為)と就職活動中の人などへのセクシュアルハラスメントの防止措置を含むハラスメント対策。(3)男女間の賃金差の公表義務が従業員101人以上の企業に広がったことを踏まえ、差が生じる原因の分析と改善の取組を支援すること。(4)育児・介護と仕事の両立支援や長時間労働の是正。(5)再就職の支援や、勤務地や労働時間などを限定した「多様な正社員」の普及。告示日は令和8年12月下旬の予定で、告示日から適用されます。
誰に関係するか
企業の人事・労務担当者、働く人、就職活動中の学生などの求職者に関係します。事業主は、案の中で、ハラスメント防止などの措置を取らない事業主に対し、企業名の公表を含む行政指導で対応する方針が繰り返し示されている点に注意が必要です。ただし、この基本方針そのものが新しい法的義務を設けるかどうかは、資料には記載がありません。意見を出す場合は理由を添え、件名に「男女雇用機会均等対策基本方針案に関する意見」と書いて、令和8年11月7日(必着)までに提出します。
運営者コメント
懸念される点・課題
案に並ぶ施策の多くは「周知啓発」「促進」「支援」といった表現で、具体的な数値目標、予算、達成時期は資料からは読み取れません。また、従業員10〜29人の企業ではハラスメント対策の実施率が8割台にとどまるなど、小さな事業者で取組が遅れていることが示されています。こうした課題に対してどこまで実効性のある支援ができるかは、今後の具体策しだいです。
注目点・留意点
基本方針は施策の方向性を示すもので、個々の制度の詳しい内容は関係する法律や指針で定められています。意見を出す前に、概要だけでなく別添の方針案の本文も全部確認するよう求められています。また、方針はあらかじめ労働政策審議会と都道府県知事の意見を聴いて定めるとされています。寄せられた意見をどう反映するか、また募集結果をいつどのように公表するかは、資料には記載がありません。
よくある質問
「男女雇用機会均等対策基本方針」とは何ですか。
男女雇用機会均等法第4条第1項に基づいて厚生労働大臣が定める方針です。働く男女の職業生活の現状を明らかにし、雇用の場で男女の機会と待遇を等しく確保するために国が取り組む施策の基本となる事項を示します。
新しい方針はいつから適用されますか。
資料によると、告示日は令和8年12月下旬の予定で、告示日から適用されます。具体的な日付は資料には記載がありません。
意見はどうすれば出せますか。
e-Govの意見提出フォーム、電子メール、郵送のいずれかで提出できます。電話では受け付けていません。様式は自由ですが、理由を付けて件名に「男女雇用機会均等対策基本方針案に関する意見」と書く必要があります。言語は日本語に限られます。メールの添付ファイルは開封されないため、意見は本文に直接書きます。締切は令和8年11月7日(必着)です。
この方針で中小企業に新しい義務が増えるのですか。
案では、従業員101人以上の企業に賃金の男女差の公表が義務付けられたことなど、法改正ですでに決まった内容が紹介されています。一方で、この基本方針によって新しい義務が加わるかどうかは、資料には記載がありません。中小企業に対しては、きめ細かな情報提供や支援を行うとされています。
提出した意見に回答はもらえますか。
個別の回答はしないとされています。また、氏名と住所などの連絡先を除き、意見の内容が公表されることがあります。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/11 20:01)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
賃金の男女差、勤続年数、男女別の育児休業の取得期間、企業規模別のハラスメント対策の実施率など、具体的な数値で現状と課題を整理している点は、議論の前提を確かめるうえで役立ちます。また、女性だけを対象にした取組にとどまらず、長時間労働の是正、男性の育児・家事への参加、評価基準の透明化など、男女双方の働き方を見直す視点を示している点も評価できます。