医療的ケア児等支援センター、中核市も設置可能に。政令公布、2027年4月施行
原文のタイトル: 医療的ケア児等及び重症心身障害者並びにそれらの家族に対する支援に関する法律第十四条第一項の政令で定める市を定める政令の公布について掲載いたしました
原文を開くAIによる要約
- 政令(令和8年政令第332号)で、センターを置ける「政令で定める市」を中核市と定めた
- 政令の施行日は2027年4月1日。改正法(令和8年法律第77号)の施行日と同じ
- センターの設置者は都道府県知事に加え、指定都市・中核市・特別区の長にも広がる
- 改正法により、18歳以降の医療的ケアが必要な人や重症心身障害者も支援対象になる
- 具体的にどの市が中核市に当たるかは、資料には記載がありません
重要な日付
- 2026年7月10日(金)衆議院地域・こども・デジタル委員会で改正法案に附帯決議
- 2026年7月22日(水)参議院こども・子育て・若者活躍に関する特別委員会で改正法案に附帯決議
- 2026年7月31日(金)改正法(令和8年法律第77号)公布
- 2026年10月23日(金)政令(令和8年政令第332号)公布、公布通知を発出
- 2027年4月1日(木)改正法と政令の施行
解説
背景
日常的にたんの吸引や人工呼吸器などの医療的ケアが必要なこども(医療的ケア児)とその家族を支えるため、2021年に「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(令和3年法律第81号)が作られました。こども家庭庁の資料では、この法律で保育園や学校に通いやすくなるなど18歳未満への支援は少しずつ整ってきたとしています。一方で、成長して18歳を超えた人や重症心身障害者への支援、レスパイト(家族の休息のための一時預かりなど)や就労の支援、医療的ケア児支援センターの強化といった新しい課題が出てきました。これを受けて改正法(令和8年法律第77号)が2026年7月31日に公布され、法律の名前は「医療的ケア児等及び重症心身障害者並びにそれらの家族に対する支援に関する法律」に変わります。改正法の第14条第1項では、センターを置ける市の一部を政令で決めるとしており、今回の政令はその範囲を定めたものです。
何が決まった・変わるのか
今回公布された政令(令和8年政令第332号)は、改正後の法律の第14条第1項でいう「政令で定める市」を、地方自治法第252条の22第1項の中核市とする内容です。施行は2027年4月1日です。 この政令の前提として、改正法では次のように変わります。 - 「医療的ケア児支援センター」の名前を「医療的ケア児等支援センター」に改める - これまで都道府県知事に限られていた設置者を、都道府県、指定都市、中核市その他の政令で定める市、特別区の長に広げる - センターの業務に、進行性の病気などで今後対象になる見込みが大きい人の相談、個別避難計画(災害時の避難のための個人ごとの計画)づくりへの協力、災害時に市町村と連携した情報提供を加える - 都道府県等が「医療的ケア児等支援地域協議会」を置けるようにする 10月23日付で、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長とこども家庭庁支援局長の連名で、都道府県知事・指定都市市長・中核市市長あてに通知(障発1023第1号、こ支障第285号)も出されました。なお、取得できた通知本文は途中で切れており、それ以降の内容は確認できていません。
誰に関係するか
中核市・指定都市・特別区など、2027年4月以降にセンターを置けるようになる自治体の担当者に直接関係します。医療的ケア児等や重症心身障害者の本人・家族にとっては、身近な市や区に相談窓口ができる可能性があります。ただし、改正法の書き方は「設置することができる」で、置くかどうかは自治体の判断です。そのため、お住まいの市がいつセンターを置くかは資料には記載がありません。今相談先を探している人は、こども家庭庁の案内どおり、地域の医療的ケア児支援センター等に問い合わせてください。
運営者コメント
懸念される点・課題
設置は「できる」とされており、義務ではありません。中核市の中でも、センターを置く市と置かない市が分かれる可能性があります。センターを担う人材や予算の確保について、今回の政令と通知から読み取れる範囲では資料に記載がありません。都道府県のセンターと市のセンターで役割をどう分け、どう連携するかも示されていません。相談先が増えることで、かえってどこに聞けばよいか分かりにくくなるおそれもあります。
注目点・留意点
施行の2027年4月1日に、中核市にセンターがそろうわけではない点に注意が必要です。各市が実際に設置するかどうか、時期や運営方法は今後の各自治体の発表を確認する必要があります。改正法には、施行後3年をめどに実施状況を見て見直すという規定と、地域格差を検証する規定があります。設置が地域ごとにどう広がるかは、今後の検証の中で注目したい点です。
よくある質問
この政令で何が決まったのですか。
改正後の法律の第14条第1項で、医療的ケア児等支援センターを置ける「政令で定める市」を中核市にすると定めました。施行日は2027年4月1日です。
自分の住む市が中核市かどうか、どこで分かりますか。
今回の資料には中核市の一覧は載っていません。お住まいの市や都道府県の窓口などで確認してください。
中核市には必ずセンターができるのですか。
改正法では、中核市などの長が「設置することができる」とされており、必ず置くわけではありません。各市の設置予定は資料には記載がありません。
今すぐ相談したい場合はどうすればよいですか。
こども家庭庁のページでは、地域で相談先を探している人は、お住まいの地域の医療的ケア児支援センター等に連絡するよう案内しています。都道府県などが置くセンターの一覧(2026年3月時点)も同じページに掲載されています。
大人になった医療的ケアが必要な人も対象になりますか。
改正法では、医療的ケア児だった人で引き続き医療的ケアが欠かせない人や、重症心身障害者なども支援対象に加わります。施行は2027年4月1日です。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/23 20:09)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
これまでセンターは都道府県知事が置くものだけでした。中核市まで設置者が広がることで、より住民に近い自治体で相談を受けられる道が開けます。改正法では、センターの業務に災害時の情報提供や個別避難計画づくりへの協力が加わります。市が担う防災の仕事と組み合わせやすくなる点も評価できます。改正法と同じ日に施行されるため、制度の切り替えに空白ができない点もわかりやすいといえます。