米に関するマンスリーレポート9月号、7月末の民間在庫162万玄米トン、前年比70万トン増
原文のタイトル: 米に関するマンスリーレポート(令和8年9月号)の公表について
原文を開くAIによる要約
- 令和8年7月末の米の民間在庫は162万玄米トンで、前年同月より70万トン多く、最も高い水準となった。
- 令和7年産米の8月の相対取引価格は全銘柄平均で玄米60kgあたり31,556円、前月より930円下がった。
- 令和8年産の主食用米等の生産量は735万〜754万玄米トン(中央値745万)と幅をもって見通された。
- 8月15日時点の収量見込みは「やや上回る」が24道府県、「平均並み」が19都県、「やや下回る」が3県。
- 政府備蓄米のうち令和7年産米21万玄米トンを買い戻す手続きが進められ、9月18日に見積合せを実施。
重要な日付
- 2026年8月15日(土)令和8年産水稲の収量見込みの基準日
- 2026年8月31日(月)10a当たり収量の平均比見込みの公表
- 2026年9月2日(水)米の基本指針の公表、食糧部会の開催、備蓄米買戻しの公示
- 2026年9月18日(金)マンスリーレポート9月号の公表、備蓄米買戻しの見積合せ実施
- 2026年9月25日(金)作物統計調査(予想収穫量)の基準日(10月中旬公表予定)
解説
背景
「米に関するマンスリーレポート」は、農林水産省が米の価格や需給(需要と供給)の動きに関するデータを集めて整理し、原則として毎月中旬に公表している資料です。需要に応じた生産や円滑な米取引に役立ててもらうことを目的としており、公表日の2営業日前までに入手できたデータが反映されています。今回の令和8年9月号は2026年9月18日に公表されました。担当は農産局企画課です。今月号では、8月31日に公表された令和8年産水稲の収量見込みと、9月2日に公表された「米の基本指針」のポイントが特集として取り上げられています。関連する参考資料は、9月2日に開かれた食料・農業・農村政策審議会食糧部会の配布資料で確認できるとされています。需給見通しを今回変更した詳しい理由や議論の経過は、資料には記載がありません。
何が決まった・変わるのか
特集では、令和8年産の主食用米等の生産量を、6月末時点の作付意向面積(全国計136.0万ha)と収量見込みをもとに735万〜754万玄米トン(中央値745万)と見通しました。これに6月末の民間在庫243万玄米トンを加え、需要量の見通し693万〜711万玄米トンを差し引いた令和9年6月末の民間在庫は267万〜304万玄米トンです。政府備蓄米の買戻し21万玄米トンを踏まえると246万〜283万玄米トン(中央値264万)になるとしています。また、販売支援事業で申請のあった32万トンを11月以降に計画的に販売し、民間備蓄実証事業の6万トンと合わせた38万トンで需給の安定に取り組むとしています。政府備蓄米は、これまでに売り渡した計59万玄米トン分の備蓄水準を計画的に回復させる方針です。今回は随意契約(入札によらず相手を選ぶ契約)で令和7年産米21万玄米トンを買い戻します。備蓄期間が過ぎた備蓄米は、飼料用など主食以外の用途に順次販売されます。データ面では、7月末の民間在庫が162万玄米トン、7年産米の年産平均価格が35,330円(前年比40%高)でした。
誰に関係するか
米の生産者、JAなどの集荷業者、卸売業者、小売業者など、米の取引に関わる事業者に特に関係します。一般の消費者にとっても、米の在庫や価格の動きを知る手がかりになります。ただし、資料の相対取引価格は出荷業者と卸売業者などの間の取引価格(運賃・包装代・消費税相当額込み)で、店頭の小売価格とは異なります。また、生産量や在庫の見通しは幅のある推計で、今後の調査結果などによって変更される見込みです。お店での米の値段が今後どうなるかは、資料には記載がありません。
運営者コメント
懸念される点・課題
7月末の民間在庫は最も高い水準で、販売段階の在庫も例年の同時期(20万〜30万トン程度)を上回っています。令和9年6月末の在庫見通しも最小値で246万玄米トンとされ、今年6月末の243万玄米トンを上回る見込みです。在庫の多い状態が続くことが生産者の経営や取引価格にどう影響するかについて、資料では評価が示されていません。また、見通しの幅は最大で約37万トンと大きく、関係者が計画を立てにくい面もあります。
注目点・留意点
生産量の見通しは、10月中旬に公表予定の作物統計調査(9月25日現在の予想収穫量)が出た後、その数値に置き換えられる予定です。販売支援事業の32万トンが11月以降どのように市場に出ていくか、備蓄米の買戻しがどのような結果になるかも注目点です。なお、8月の相対取引価格は7年産米の取引全体の約3%の数量にもとづくもので、全体への影響は小さいとされています。1か月の値動きだけで判断しないことが大切です。
よくある質問
米の値段は下がっているのですか。
資料によると、令和7年産米の8月の相対取引価格は全銘柄平均で玄米60kgあたり31,556円で、前月より930円(3%)下がり、前年同月より4,377円(16%)高くなっています。ただし、8月の取引数量は7年産米の取引全体の約3%で、全体への影響は小さいとされています。店頭価格が今後どう動くかは、資料には記載がありません。
「相対取引価格」とは何ですか。
全農などの出荷業者と卸売業者などの間で、年間を通じて個別に結ばれる取引の価格です。農林水産省は、年間の玄米仕入量が5,000トン以上の全国出荷団体などを対象に、各産地の主な銘柄(令和7年産米は120産地品種銘柄)の契約価格と数量を毎月調べています。価格は運賃・包装代・消費税相当額を含む1等米のものです。
政府備蓄米の「買戻し」とは何ですか。
これまでに売り渡した政府備蓄米(計59万玄米トン)の備蓄水準を回復させるための取り組みの一つです。今回は、買戻し条件付きで備蓄米を買い受けた事業者を対象に、随意契約で令和7年産米21万玄米トンを買い戻します。9月2日に公示し、9月18日に見積合せ(複数の相手から見積もりを取って契約相手を決める方法)を実施するとされています。見積合せの結果は、資料には記載がありません。
今年の米の収穫は多いのですか。
8月15日時点の見込みでは、10a当たり収量が平年を「やや上回る」のが24道府県、「平均並み」が19都県、「やや下回る」が3県(青森、岩手、千葉)です。田植え時期以降、総じて日照が多かったことが理由とされています。この見込みは、その後の天候が平年並みに推移すると仮定したものです。10a当たりの予想収量そのものは公表されておらず、沖縄県は含まれていません。
「玄米トン」と「精米トン」はどう違うのですか。
資料の数量は主に玄米の重さに換算した「玄米トン」で示されています。精米した後の重さに換算した「精米トン」では、令和8年産の生産見通しが652万〜674万精米トンとされています。これは、玄米から精米にしたときに残る割合(精米歩留り)の0.886〜0.894を使って計算した値です。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/09/24 01:16)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
在庫、価格、契約、消費、輸出入まで幅広いデータを一か所にまとめ、毎月決まった時期に公表している点は、取引関係者だけでなく一般の人にとっても米の状況をつかみやすくする取り組みです。生産量や在庫の見通しを一つの数字ではなく最小値・中央値・最大値の幅で示しています。算出方法や前提条件(その後の天候が平年並みに推移する想定など)も明記されているため、数字がどの程度確かなのかを読み手が判断しやすくなっています。