指定難病に6疾病追加・シェーグレン症候群は「シェーグレン病」へ、2028年4月適用案
原文のタイトル: 難病の患者に対する医療等に関する法律第五条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する指定難病及び同法第七条第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める病状の程度の一部を改正する件(案)及び「指定難病に係る診断基準及び重症度分類等について」の一部改正(案)に関する御意見の募集の結果について
原文を開くAIによる要約
- 厚生労働省は、医療費助成の対象となる「指定難病」に6疾病を新たに加える案について、意見を募集しています。
- 「シェーグレン症候群」を「シェーグレン病」に改めるなど、すでに指定されている4疾病の名称を変える案も含まれます。
- 追加・名称変更の対象となる10疾病について、診断基準と重症度分類を定める通知の改正案もあわせて示されました。
- 意見は2026年10月29日必着です。e-Gov、メール、郵送で受け付け、電話では受け付けていません。
- 改正は2028年4月1日以降の支給認定(医療費助成の認定)から適用される予定です。
重要な日付
- 2026年9月28日(月)案の公示・意見募集の開始
- 2026年10月29日(木)意見募集の締切(必着、e-Govは23時59分まで)
- 2028年4月1日(土)改正の適用開始(この日以降の支給認定から)
解説
背景
難病法(難病の患者に対する医療等に関する法律)では、患者数が一定より少ないことや、診断の客観的な基準があることなどの要件を満たし、良質で適切な医療を確保する必要性が高い病気を、厚生労働大臣が「指定難病」として指定します。指定難病の患者は「特定医療費」(医療費助成)の支給対象になります。指定難病は、厚生科学審議会疾病対策部会の指定難病検討委員会での検討結果を踏まえて告示に定められ、これまでに348疾病が指定されています。今回、第67回と第68回の同委員会で「既存の4疾病の病名を変更し、新たに6疾病を追加することが適当」とされたため、告示と、診断基準・重症度分類を示す厚生労働省健康局長通知を改正する案がまとまりました。行政手続法に基づく意見募集として、2026年9月28日に公示されています。なお、当サイトが取得したデータではタイトルが「意見の募集の結果について」となっていますが、公表されている本文と添付資料は意見募集の案内です。寄せられた意見の内容や、それに対する国の考え方は資料には記載がありません。
何が決まった・変わるのか
改正案は2つあります。1つ目は告示の改正です。すでに指定されている4疾病の名称を次のように変えます。「シェーグレン症候群」を「シェーグレン病」に改めます。「巨大リンパ管奇形(頚部顔面病変)」「巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭びまん性病変)」「巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)」の3疾病は、「頚」の字を「頸」に改めます。また、新たに次の6疾病を指定難病に加えます。「脳白質脳症及び全身症状を伴う網膜血管障害」「シュニッツラー症候群」「先天性血小板機能異常症(血小板無力症及びベルナール・スーリエ症候群)」「先天性胆汁酸代謝異常症(脳腱黄色腫症を除く。)」「特発性周辺部角膜潰瘍」「VEXAS症候群」です。通知案では、この6疾病に349番から354番の番号が振られています。2つ目は局長通知の改正です。10疾病それぞれの診断基準と重症度分類(助成の対象になる病状の重さの目安)を定めます。多くの疾病では一定以上の重さが助成の条件ですが、その条件に当たらなくても、高額な医療を続ける必要がある人は助成の対象とするとされています。告示は2027年3月下旬、通知は2027年3月に出す予定で、適用は2028年4月1日です。
誰に関係するか
主に関係するのは、新たに追加される6疾病の患者と家族、名称が変わる4疾病の患者、診断や申請書類の作成を担う医療機関、通知を受けて関係者に知らせる都道府県・指定都市です。気をつけたい点は3つあります。まず、助成の適用は2028年4月1日以降の支給認定からで、今すぐ対象になるわけではありません。次に、指定難病と診断されても、原則として重症度分類の条件を満たす必要があります。最後に、すでに受給者証を持つ4疾病の患者の手続きが変わるかどうかは、資料には記載がありません。
運営者コメント
懸念される点・課題
告示は2027年3月の予定ですが、適用は2028年4月1日で、患者が実際に助成を受けられるまで1年以上あります。また、助成には重症度分類の条件を満たす必要があり、同じ病名でも対象外となる人が出ることが考えられます。脳白質脳症及び全身症状を伴う網膜血管障害のように、資料でも国内での認知度の低さが指摘されている疾病では、診断にたどり着けるかどうかが課題になりえます。
注目点・留意点
今回の資料は案の段階で、意見募集を経て内容が変わる可能性があります。寄せられた意見や最終的な告示の内容は、今後の公表を確認する必要があります。名称が変わる4疾病について、既存の受給者に手続きが必要かどうかは資料には記載がありません。助成の申請方法や自己負担の額も今回の資料では示されていないため、詳しくはお住まいの都道府県・指定都市の窓口や主治医に確認することをおすすめします。
よくある質問
新たに追加される6疾病の患者は、いつから医療費助成を受けられますか。
改正は2028年4月1日以降に行われる支給認定から適用される予定です。それより前の申請の扱いや、具体的な申請手続きについては資料には記載がありません。
対象の病気と診断されれば、誰でも助成を受けられますか。
原則として、疾病ごとの重症度分類で一定以上の状態にあることが条件です。たとえばシェーグレン病は評価点が5点以上の「重症」、脳白質脳症及び全身症状を伴う網膜血管障害は「中等症以上」が対象とされています。ただし、条件に当たらなくても高額な医療を続ける必要がある人は助成の対象になると示されています。
シェーグレン症候群で受給者証を持っています。名称変更で何か手続きが必要ですか。
名称を「シェーグレン病」に改め、診断基準も改正する案が示されています。一方で、すでに受給者証を持っている人に手続きが必要かどうかは資料には記載がありません。
追加される病気の患者数はどのくらいですか。
資料に記載されている範囲では、脳白質脳症及び全身症状を伴う網膜血管障害が10人未満、シュニッツラー症候群が約50名、血小板無力症が222人、ベルナール・スーリエ症候群が43人(1986年の全国調査)です。先天性胆汁酸代謝異常症、特発性周辺部角膜潰瘍、VEXAS症候群の患者数は、今回取得できた資料の範囲では確認できませんでした。
意見はどのように出せばよいですか。
2026年10月29日必着で、e-Govの意見提出フォーム、電子メール、郵送のいずれかで提出できます。電話では受け付けていません。意見には理由を添え、件名に対象の案の名前を明記します。メールでは添付ファイルを開けないため、本文に直接書く必要があります。宛先は厚生労働省健康・生活衛生局難病対策課企画法令係です。個別の回答は行われません。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/09/29 20:06)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
専門家による委員会の検討を経て、患者数が少なく治療法が確立していない6疾病が医療費助成の対象に加わる見通しです。患者数が10人未満とされる疾病も含まれ、まれな病気で長く療養する人の負担軽減につながる可能性があります。診断基準と重症度分類が疾病ごとに具体的に示されている点や、軽症でも高額な医療を続ける必要がある人に配慮した規定がある点も、判断のよりどころとして評価できます。