船舶による放射性物質等の運送基準告示等改正案、意見締切11月9日・2027年1月施行
原文のタイトル: 船舶による放射性物質等の運送基準の細目等を定める告示等の一部を改正する告示案に関する意見募集について
原文を開くAIによる要約
- 国土交通省海事局が、船で危険物などを運ぶときの安全基準を定めた告示の改正案について意見を募集しています。
- 国際海事機関(IMO)などで決まった国際ルールの改正を、国内の基準に反映させるための改正です。
- 固体ばら積み貨物11品目、容器で運ぶ危険物6品目、液体化学薬品5件の運送要件を新たに定めます。
- 状態の悪い中古車両の火災事故を受け、荷送人に安全確認と必要な是正措置を義務づける規定を設けます。
- 意見の締切は2026年11月9日12時です。施行は2027年1月1日の予定です。
重要な日付
- 2026年10月9日(金)改正案の公示・意見受付開始(18時)
- 2026年11月9日(月)意見募集の締切(12時)
- 2027年1月1日(金)改正告示の施行(予定)
解説
背景
船で運ぶ危険物や特殊な貨物の安全基準は、国連の専門機関である国際海事機関(IMO)が、海上人命安全条約(SOLAS条約)などをもとに国際ルールとして定めています。日本では、このルールを「危険物船舶運送及び貯蔵規則」などの省令と、細かな基準を定めた複数の告示に取り込んで安全規制を行っています。今回、3つの国際ルールが改正されました。(1)2025年6月のIMO第110回海上安全委員会で、粉や粒の状態でそのまま船に積む貨物の規則(IMSBCコード)の第8次改正が採択されました。(2)2026年5月の第111回海上安全委員会で、容器に入れて運ぶ危険物の規程(IMDGコード)の第43次改正が採択されました。(3)液体化学薬品のばら積み運送に関する通知文書(MEPC.2/Circ.30及び31)に薬品が追加されました。これらの改正を国内の基準に反映させるため、国土交通省海事局が告示の改正案をまとめ、意見を募集しています。
何が決まった・変わるのか
改正案の主な内容は次のとおりです。(1)粉や粒の状態でばら積みする貨物について、粒状硫酸アルミニウム、燐灰石精鉱、鉄鉱石ブリケット、魚粉(安定化されているもの)など11品目の運送要件を新しく定めます。また、アルミニウム精錬で出る副生物やヒマの実など既存の7品目について、品名と運送要件を変更します。(2)容器に入れて運ぶ危険物について、アクリル酸ブチル、五酸化バナジウム粉末、クロロフェノール類(固体)2種類、貨物輸送ユニットに設置されたリチウム金属電池とナトリウムイオン電池の6品目を追加します。あわせて、状態の悪い中古車両の運送中に起きた火災事故を踏まえ、国連番号3166、3171、3556、3557、3558の車両について、荷送人が安全を確認し、必要に応じて是正措置をとるよう義務づけます。(3)液体化学薬品のばら積み運送について、ベンジルトルエンなど5件の運送要件を新しく定め、塩化カルシウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液の要件を変更します。(4)放射性物質の運送基準を定めた告示を含め、その他必要な改正も行います。施行の時点で運送中・貯蔵中の物質は、途中で方法を変えにくいことから、終わるまでは改正前の規定に従えばよいとする経過措置を設けます。
誰に関係するか
主に関係するのは、船で危険物や特殊な貨物を運ぶ海運事業者と、貨物を船に託す荷送人(荷主)です。特に、鉱石や化学品、電池、中古車両などを海上輸送する事業者は、施行予定日の2027年1月1日までに新しい要件を確認しておく必要があります。中古車両の荷送人には、安全確認と是正措置の義務が加わります。一般の消費者の生活への直接の影響は、資料には記載がありません。意見は電子メール、FAX、郵送、e-Govの意見提出フォームで日本語で提出でき、電話では受け付けていません。提出時には氏名と住所、連絡先を書く必要があり、氏名は公表される場合があります(匿名を希望する場合はその旨を書き添えます)。
運営者コメント
懸念される点・課題
改正の対象は多くの品目や条文に及び、告示案は87ページあります。専門知識がない人が内容を理解して意見を出すのは簡単ではありません。施行予定日は2027年1月1日で、公布予定の2026年11月下旬から約1か月しかないため、事業者の準備期間が十分かどうかは課題です。中古車両の安全確認について、具体的にどこまで確認すればよいかや、是正措置の中身は改正概要には書かれておらず、運用の詳細が待たれます。
注目点・留意点
タイトルには「放射性物質」とありますが、改正概要を見ると、中心は危険物や化学品の運送要件を国際ルールに合わせる内容です。タイトルだけで判断せず、改正概要を読むことをおすすめします。また、公布日や施行日は予定として示されたものです。寄せられた意見は最終決定の参考にされますが、個別の回答はありません。意見を踏まえて最終的な告示がどう変わるかは、公表される結果で確認する必要があります。
よくある質問
タイトルに「放射性物質」とありますが、放射性物質の規制が大きく変わるのですか。
改正概要では、放射性物質の運送基準を定めた告示(放告示)の改正は「その他所要の改正」とされています。改正の中心は、ばら積み貨物や容器で運ぶ危険物、液体化学薬品の運送要件を国際ルールに合わせる内容です。告示案には、輸送指数を計算する対象を「非開放型のコンテナ」と明記する変更などが含まれていますが、実務にどの程度の影響があるかは資料には記載がありません。
中古車両についての新しい規定は、どのような内容ですか。
状態の悪い中古車両の運送中に起きた火災事故を踏まえ、国連番号3166、3171、3556、3557、3558の車両について、荷送人が安全を確認し、必要に応じて安全に運ぶための是正措置をとらなければならないとする規定です。具体的な確認方法や是正措置の中身は、改正概要には記載がありません。
いつから新しい基準が適用されますか。
予定では、2026年11月下旬に公布し、2027年1月1日に施行します。施行の時点で船で運送中・貯蔵中の物質は、その運送や貯蔵が終わるまで改正前の規定に従うとする経過措置が設けられます。
意見はどうやって出せばよいですか。
電子メール(テキスト形式)、FAX、郵送、e-Govの意見提出フォームのいずれかで、日本語で提出します。氏名と住所(法人・団体は名称と所在地)、電話番号またはメールアドレスを書く必要があります。電話では受け付けていません。締切は2026年11月9日12時で、必着です。
提出した意見に返事はもらえますか。
個別の回答はしないとされています。寄せられた意見は、最終的な決定を行う際の参考にされます。なお、氏名(法人・団体は名称)が意見の内容と一緒に公表される場合があり、匿名を希望する場合は提出時にその旨を書き添えます。
このページの要約・解説・よくある質問は、公表資料(原文)をもとに作成したものです(作成日時: 2026/10/10 20:08)。内容の正確さには注意を払っていますが、制度の詳細や最新の情報は必ず原文で確認してください。
評価できる点
国際機関で決まったルールを国内の基準に取り込むことで、日本に出入りする船と海外の船が同じ基準で安全対策をとれるようになります。貨物輸送ユニットに設置された電池や状態の悪い中古車両など、輸送の実態や実際に起きた火災事故を踏まえた見直しが含まれている点は評価できます。施行時に運送中・貯蔵中の物質には改正前の規定を使えるとする経過措置があり、現場の混乱を減らす配慮も見られます。